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【読書】「日銀の責任 野口悠紀雄」を読んだ

昨今、円安による物価高が問題になってますが、
日銀の異次元緩和に関して、批判している本です。

 

【本書の紹介文の引用】

なぜ異次元緩和は失敗したか。検証なしに日本は前に進めない! 日銀・政府の歩みを総括する日本経済論の集大成! 2013年4月に始まった日本銀行による異次元の金融緩和政策。しかしその後10年で日本経済は活性化するどころか国際的な地位を著しく下げた。さらに2022年の物価高騰と円安は消費者や零細企業を直撃したが、実質賃金は上がらず苦しいままだ。状況打破のためには金融緩和政策を見直す必要があるが、日銀は2022年12月まで金融政策を見直そうとせず、いまも転換を明言していない。本書では日本がこのような苦境に陥った真因を検証し、脱却のための道筋を明らかにする。異次元緩和はなぜ目標を達成できなかったのか、物価上昇率は適切な目標だったのか、未来に向けて日銀の果たすべき使命を考える。

 

日本は危機的な状況にあり、企業の競争力が低下していると言われています。著者は、「30年間の円安が日本を悪化させた」と述べており、企業が円安に依存し、技術開発を怠ったと指摘しています。

 

著者によれば、日本銀行の異次元緩和政策の真の目的は「インフレを起こすこと」ではなく、「金利を下げること」と「円安」を促すことだと言われています。

確かに、日本の財政赤字が巨額である政府にとっては、インフレが進むことで国債の利払費や債務の価値が軽減されると想像されます。

これは一種の巧妙な税金の取り方(インフレ税)かもしれません。消費税を1-2%引き上げるだけでも大騒ぎになるはずですが、円安によるインフレで通貨の価値が25%下落しても大騒ぎにはなりません。金利や為替の影響は、経済や金融に関する知識がないと一般の人には理解しにくいためかもしれません。

 

やはり、将来の資産運用においては、「円安」と「インフレ」への備えが非常に重要なのではないかと感じます。