以前に読んだ本の再読です。日本のネット業界の黎明期の話です。
サイバーエージェントやNTT Docomoのi-mode、ライブドア、楽天など、面白いです。
以前、紹介した「孫正義 300年王国への野望」と同じ作者です。
第一話は、サイバーエージェントの藤田の話です。
ライブドア堀江とのつながりの話があり、ここで接点があったのかと理解しました。
藤田の営業力と堀江の技術力。
お互いの長所と短所を補い合うような形で、ビジネスを成功させた点は面白いです。
山場は、ネットバブルがはじけ株価が低迷。
サイバーエージェントは株式時価の2倍の現金を持っていました。
そこに目をつけたのが村上ファンド。第4位株主になります。
ある日、藤田はハッと気づいたそうです。
藤田23%、GMO21.4%、有線と村上ファンド10%。
つまりGMOや有線、村上ファンドが結託すればGMOが第1位株主となり、
サイバーエージェントを乗っ取ることができる。
藤田の痛恨のミスは、村上のささやきにのったことです。
株主還元が嫌なら、「せめて社員に株を配ったら」、
あまり考えず社員に無償で配り、出資比率が34%から23%弱まで落としました。
村上さん、なかなかずる賢いです。。
その後、GMO熊谷から「もっと事業面での提携を」、村上からは「株主に還元せよ」
と責め立てられ、藤田は窮地に。。。
その後、元上司のUSENの宇野や楽天の三木谷に助けられて、なんとか窮地を乗り切りました。
20代でこういう修羅場や悔しい思いを経験して、経験をバネにし今があるのでしょう。
ここで登場した宇野や三木谷、堀江、熊谷。
それぞれの試練の話も、この本にあり、面白かったです。
成功者それぞれ、苦労や失敗があり、この本に載っていない無名の無数の敗者がいるのでしょう。
その中で実力と運に恵まれたのが、彼らだったのかもしれません。
人生はなかなか厳しいものだ、と改めて思いました。