こちらインデックス投資の大巨匠である、バートン・マルキール氏、チャールズ・エリス氏が共同で執筆した本です。
おススメ度:★★★★
どんな人におススメ?:インデックス投資を勉強したい人 / これから資産運用をはじめたい人
お二人のインデックス投資の本や、他にもインデックス投資関連の本はいくつか読んでいますが、特に気になった点をピックアップします。
●資産配分が重要
お金を運用するためには資産配分、マーケットタイミング、銘柄選択のうち、資産配分こそ運用成績を決める最大要因で、マーケットタイミング、銘柄選択はほとんどないと考えている。
資産運用において、タイミングの判断の悪さが資産を減らすのであり、一貫した長期投資戦略を作り、それを貫き通すように勧めてます。
私もいろんな情報に触れたり、マーケットを見て心が動くことがあるのですが、投資目的や運用方針を作り明文化することで、感情に振り回されないように気をつけてます。
もっとリスクをとって「儲けたい」気持ちと、「安心したい」気持ちのせめぎあいは、いつまでも続きます。。
●持ち家を持ったほうがいい?
バートン・マルキール氏は、持ち家を持ったほうがいいと勧めてます。
家の値段は100年以上インフレとともに上がり続けている、家族の幸せのためにも賢い投資であるとのことですが、人口が減っていく日本においてはアメリカと同じではないかのしれません。
●金融抑圧の時代
定期的な金利収入を必要とする人には厳しい時代とのことです。
昔は債券でも高いリターンを稼げてましたが、先進国はどこも金利が極度に低く抑えられる状況になってます。
各国の国債発行残高はうなぎのぼりで増え続ける一方、財政削減はできない。
よって金利をインフレ率以下に抑えることで、借入の負担を軽くする政策が行われてます。
ある意味、債券や現金を持つ人への課税ととらえてよいかもしれません。
現在の日本も物価上昇が進んできており、かつ金利は上げられない状況なので、このまま進むと現金や債券といった資産はインフレ率分、実質価値が下がっていることになるのかと思います。
本書での提案としては、
・債券は社債など多少リスクがあり、金利も高めの債券に投資する。(日本だとソフトバンク?)
・オーストラリアなど、新興国で金利が高く、経済見通しの明るい国の債券を買う。
・金利収入を、優良株の配当収入に変えてみる。
とのことです。
要はリスクをとらないと、リターンを簡単に得ることができない時代になっていると受け止めました。
自身の運用方針を簡単に変えるつもりはないですが、人生100年時代、資産運用だけをアテにするのでなく、仕事も頑張っていかないとな、と改めて思いました。
こちらの記事も参照ください。